警察官という職務上、慣れてしまうと遺族の気持ちに頓着しなくなることも考えられることである

408 :大人になった名無しさん:2009/05/20(水) 00:19:21
これは「泣ける」という話ではない。 

= = = = = 
今年は親父の17回忌である。 

親父が亡くなったという電話が御袋からあったのは夜だった。以前、脳卒中で倒れたりしていたので 
そんなに先は長くはないと思っていたが、いざ事が起きてみると泡をくってしまう。救急車で病院に 
運ばれたが、救急車に乗せる前に既に事切れていたということで警察での検視が必要であった。 

ということで亡くなった親父のもとに家族が集まったのは、真夜中の警察署であった。御袋、弟、赤ん 
坊を抱えた我が女房はわんわん泣いていたが、これから何をどうやって、とにかく葬式を出さなくちゃ 
ならないし、だけど葬式なんか段取りしたことないし、まずは泣きまくっている家族を今夜はどうして 
落ち着かせれば良いのか。色んなことが頭の中を巡って、悲しいというより「こりゃ大変なことになる」 
という感情が強かった。 

409 :大人になった名無しさん:2009/05/20(水) 00:21:12
そうこうして警察署で話をしたり聞いたりしているとやはり生理現象は起きるもので、一人便所へ向かった。 

5つか6つ、アサガオの並んだ真夜中の警察の手洗いで一人小便をしていると、気が緩んだのだろうか 
無性に泣けてきた。親父の色んなことが思い出されてきて、こらえてもこらえても涙と鼻水と声が出てきた。 

小便も終わってある程度泣いたら幾分、気分が楽になった。「長男がしっかりしとかんと」とハンカチで 
目と鼻をぬぐって深呼吸をして便所の扉を開けて外に出たら、そこに立っていたのは親父の担当をしてくれた 
お巡りさんだった。少し小太りで警官の制服に黒ぶちの眼鏡を掛けていた。自分も御手洗いに行こうとして 
便所まで来たら、中から私の泣き声が聞こえたに違いない。互いに黙礼をして入れ替わった。 

410 :大人になった名無しさん:2009/05/20(水) 00:23:24
今も、あの便所の外でかしこまって立っていたその姿、その気遣いは忘れられない。警察官という職務上 
慣れた場面ではあったろうけど、慣れてしまうと遺族の気持ちに頓着しなくなることも考えられることである。 
あんなお巡りさんが日本のあちらこちらで、日本の夜を守っていてくれるから、安心して今日も高いびきを 
かいて寝られるのだと思う。 

今自分が、あのお巡りさんくらいの歳になった。