届いてはいけない想い

確かに好きやったから生んだし結婚もした。
けれどお互いが若いまま、喧嘩の毎日でしまいには離婚してしまった。
俺には何も残らなかった。子供も取り上げられ生きる気力なんてほとんどない。あんなに頑張っていた仕事も全くやる気が出ない。
休みの日になると知らない道をただ無心で車で走った。
山の奥へ入り込んで道が全くわからず帰れなくなる時も幾度とあった。
けど怖くなんてなかった…いっそこのまま…って思う事もあった。

俺はいい男になれない。
離婚して次の彼女なんかいらない。というか離婚した奴が人を好きになる事事態が相手にとって失礼だと感じてた。

だけど出来てしまった。
優しくてめちゃくちゃ綺麗だった。
『だめだ』って自分にいい聞かせても自分の気持ちに嘘はつけなかった。

日に日に好きになっていく。
勿論離婚の事も話した。
だけどその子は『人を好きになるってそういう事じゃないんじゃない?過去は過去だし人を好きになるのは今のその人を好きになるんだから…過去は今のあなたじゃない…』

泣いた。
泣いていないはずが涙だけ流れていた。

俺はそれでも自分のプライドが許さなかった。
こんなにいい女はいない。こんなにどうしょもない男とこんなにいい女はもったいない。

もっともっと素敵な男がこの子にはあっている…。

でも好き…。

どうしようも出来なくて、頭はいつも真っ白だった。
それでも時は容赦なく進んでいく。
ディズニー行ってみたり、思い出だけが増えていく…。
比例して好きになっていく。
でも好きだとは言えない。
涙しか出てこない。

いつかこの子に素晴らしい彼氏が出来たら俺は素直に喜べるとは思わない。
だけど俺はそれを望むべき立場にいるはず…。

いい女だからこそ余計想いを伝えてはいけない。

好きになっていって想いは封じて、どんどん辛くなっていく。

なにかに潰されてる感じがする。

俺には人を愛す資格などない。

でも出会えて何かを得た気がする。

『もうこの関係を終わりにしよう』とも言えない。
好きだから…。
会いたいから…。

でも我慢しなきゃいけない。

俺は一生片想いでもかまわない。
誰にも想いが伝わらなくても、俺の中だけでこの人の事ずっと好きでいさせて下さい…。
そしてもし神様がいるならば情けない…本当に情けないけれど、もう一度人生をやり直したい。

そしたらこの人の事俺…本気で愛して、そして俺が一生守り抜いていくから…。
叶わない想いは理想へと変わるしかない。
でも現実は本気で愛している。

あなたは幸せになるべき人であり、俺は廃人でいい。
神様…。想いは伝わらなくていい。というか伝えなくていい。けどどうか好きでいさせて下さい…。