大事な妹。

去年の12月一人の女性が亡くなった、親族でもない、彼女でもない女性。
いま思うときっと好きだったんだと思う、言い出せなかったよ。
まるで妹のような人。出来るなら会いたい。
そのこは行き付けの居酒屋の娘だった、25歳でおれより5歳年下だった。
知り合ったのは5年前、飲みにいくとかわいい笑顔で迎えてくれる子だった
お店が終わっても、二人で違う店でいろんな事笑ったり泣いたり話し合った
休日には暇があれば一緒に洋服買いに行ったり、お台場行ったりして楽しく
はしゃいでた。
身体の関係にはならなかった。おれには妹はいないけれど、まるで肉親と同じよう
な感覚で、向こうもお兄ちゃんと慕ってくれた。
彼氏が出来たから、お祝いで飲みに行こう!と言い彼氏と三人で飲んだこともあった
彼女は笑顔で「私のお兄ちゃん!悪いことしたらこの人に言うからね!」と
恥ずかしそうに笑って言ってた。
そして、12月の寒い夜、彼女は変わり果てた姿で病院にいた。
彼氏とバイクで事故を起こした。彼は死亡。彼女は重傷で、今夜が山だと医師から
言われた。しかし、神様は微笑まなかった。
目をうっすらと開けると、「あ~お兄ちゃん…また」そこで言葉は途絶えた。
機械はピーってなりつづけ、医師があわただしく入ってくる。
おれは手を握って叫んでた「またお台場いこうな、また行こうな、だから…目を」
言葉にならなかった。手に力はなく離すとだらりと垂れる。魂を分けてあげたかった
医師は何も言わず、蘇生措置は簡単に終わった。映画で見る電気ショックなんて
しなかった。それやれば、映画のように生き返ってくれると思った。
医師に「電気ショックの方法でしてください!」と頼んだが、ダメだった。
床にへばりついて泣いた。手を握りながら鼻水も何も関係なく泣いた。
まだ暖かい手を握り、顔を見ると少し笑ってるように見えた。一晩中泣いた
これほど涙が出るのかと思うほど泣き、彼女のことが好きだった自分に気づかされた
、あれからまだ少ししか月日が経ってない、もうお店には行けないよ。
俺の顔見て、お父さんやお母さんが君を思い出しちゃうからね。二人で撮った写真
君との思い出での宝物だよ。
こんな寒い夜はいつも空を見上げてる、下向くと涙がこぼれちゃうからね。
でも俺、がんばって生きてゆくよ。暖かい心をありがとう。安らかに眠ってよ。
あと何年かは解らないけど、俺が天に召されたら会えるよね、あの時いえなかった
「また…」の続、聞かせてよ。